今年も始まりました、インターハイ予選。
今年度からブロック開催になったインターハイ。
今年は北東北の各地で開催です。
サッカーは秋田県で開催。
先週からその予選が始まっています。
3年生にとっては最後の大会になる高校もあります。
そして、選手権の行方を占う大事な大会。
今日は、こころ温まるシーンをいくつか見ました。
啓新VS北陸の試合。
北陸が2点リード。
試合終盤、啓新はどうしても追いつきたい場面。激しいボールの奪い合いが続き、気温が高いこともあって、北陸の中に足をつってしまう選手がいました。
一人少なくなった北陸。啓新にとってはチャンス。
しかし、啓新のある選手が、倒れている相手チームの選手に近寄り、足を持って必死にのばし始めたんです。
啓新にとっては、シードがかかった大事な試合。2点ビハインド。残された時間はわずか。
1人少ない場面は絶好の攻撃チャンスなのに、その選手は、北陸の選手の足を持って必死に伸ばしているんです。
しばらくしてボールデッドになり、倒れている選手は外に出たので、時間にしてそんなに長くはありませんが、
何気ないこの場面、とても心が温かくなるシーンでした。
大野東・奥越明成VS坂井農業。
坂井農業は8人しかメンバーがいません。
ベンチには監督と応援の先生。背番号は手縫い。
今年度から大野東と勝山南が統合され誕生した奥越明成高校。
2年生・3年生は大野東、1年生は奥越明成、そのため大野東・奥越明成というチーム名です。
こちらは部員が13名。11人で試合ができます。
11人と8人。
ピッチを見ても、ブルーの坂井農業より赤の大野東・奥越明成の数のが圧倒的に多い。
ルーズボールはすべて拾われ、自分のボールもすぐに大野東・奥越明成に奪われる。
もちろんシュートの嵐、ゴールも決められます。
でも、坂井農業の選手は諦めません。
取られても追いかけ、ゴール前では必死に食い下がります。
ゴールキーパーのファインセーブが何本あったことか。
ハーフタイムには「恥ずかしい」と口にする選手もいました。
「こんな試合する意味があるのかなぁ」と。
でも、明らかに本心ではないと感じました。
プレーを見ていればそれは明らか。
歩く選手は一人もいません。
ずーーーっと劣勢なんです。でも、走るんです。
ゴールを目指すんです。
悔しかったんでしょうね。やってもやってもうまくいかない。点差がつく。だから「恥ずかしい」と。
でも、歩かないんです。
自分ならどうだろうか?
投げ出してしまうかもしれません。
自分との闘いなのかな。
ナイスゲーム。
大野東・奥越明成も気を抜かず、手をゆるめませんでした。
すばらしいことです。
リードしていても勝ちにこだわるチームがあり、
いくら劣勢でも勝ちに向けて食らいつくチームがある。
なんか、大事なことを教えてもらった気が。
戦い抜いたことに大きな意味があり、選手たちの人生において大きな70分になっただろう、と。
すげぇぞ!!高校生。